村のエトランジェ 講談社文芸文庫 / 小沼丹 【文庫】

村のエトランジェ 講談社文芸文庫 / 小沼丹 【文庫】 村のエトランジェ 講談社文芸文庫 / 小沼丹 【文庫】 村のエトランジェ 講談社文芸文庫 / 小沼丹 【文庫】

基本情報ジャンル文芸フォーマット文庫出版社講談社発売日2009年07月ISBN9784062900546発売国日本サイズ・ページ291p 15cm(A6)関連キーワード ムラノエトランジェ 9784062900546 出荷目安の詳細はこちら>>楽天市場内検索 『在庫あり』表記について商品説明都会的感覚で描かれた戦時下の心象風景小さな村に疎開してきた美しい姉妹。

ひとりの男をめぐり彼女らの間に起こった恋の波紋と水難事件を、端正な都会的感覚の文章で綴った表題作ほか、空襲下、かつての恋人の姿をキャンバスに写すことで、命をすりへらしていく画家との交流をたどる「白い機影」など、初期作品8篇を収録。

静かな明るさの中に悲哀がただよい、日常の陰影をさりげないユーモアで包む、詩情豊かな独自の世界。

「小沼文学」への導きの1冊。

長谷川郁夫パリサイ人・ニコデモは、いわば善意の傍観者として描かれていた。

と記せば、新約聖書ヨハネ伝中のこの人物に小沼さんが興味を惹かれた理由は明らかだろう。

父親とも、キリスト教とも、戦争とも等間隔の距離を置く傍観者としての立場を病める文学志向者は選択した、いや選択せざるを得なかったのだ。

(中略)傍観者であることの苦痛は、憂鬱と倦怠、ニヒリズムの暗い気分となって、「村のエトランジェ」1冊に一刷毛の翳りを残している。

——<「解説」より>

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